佐渡暮らし#1 『佐渡島との出会いと、移住後のギャップ』

はじめまして。

株式会社Ripariaの佐渡メンバー、たなちゃんこと棚村麗乃です。

Ripariaメンバーはじめ、最近出会った方からは当たり前のように呼ばれる「たなちゃん」は中学生の時の理科の先生がある日急に呼び始めた名前なのですが、今では自分でもかなりしっくりきています。先生、元気かな。

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今回は、この5月から佐渡に単身移住した私の移住前と移住後のギャップについて紹介したいと思います。いち移住者の個人の感想なので、島暮らしに興味のある方はぜひ他の色々な人のお話も聞いてみてください。


金山と蟹と小判飴の島
本当は粟島にいきたかった
とりあえず移住せんかっちゃ
移住後に見えた佐渡の姿
棚村麗乃 たなむら れいの(たなちゃん)

株式会社Riparia佐渡メンバー。

新潟市旧白根市出身。
18歳まで新潟で育ち、高校卒業後はマレーシアで学生生活を送る。

コロナ感染拡大に伴い2020年帰国。

ひとり旅で訪れた佐渡の魅力に惹かれ翌年5月に移住し、現在は佐渡市地域おこし協力隊として活動しながら

フルリモートで主にRipariaのメディア周りの運営に携わっている。

1. 金山と蟹と小判飴の島

新潟市出身とは言え、修学旅行先が福島県だった私にとっての佐渡島は「家族旅行で1、2回行ったことのある小さな島」でした。

金山に行ったり、砂金採りをしたり、蟹を食べたり…

自分で運転をしないこどもの頃は、車の中で寝ていたら目的地に着いていたので、せいぜい2泊3日で十分な島だろう、自転車で3時間くらいで周れるんじゃない?という感覚のまま大人になりました。

あと佐渡島と言えば『小判飴』。

おそらく新潟あるあるなのですが、小学校の長期休み明けには必ずと言って良いほど机の上に小判飴が3つくらい置いてありました。小学生のバラマキ土産に丁度良いから必ず人と被るお土産No.1なんですよね。あーまた小判飴か、なんて思いながら下校時に舐める飴No.1でもあります。

2. 本当は粟島にいきたかった

そんな価値観が180度変わったのは2020年の9月の佐渡ひとり旅がきっかけでした。

当初はまだ行ったことのない粟島へ行こうと予定していたのですが、宿に空きが無く、なら佐渡に行くかぁと、実は第一希望ではなかった旅行先。

レンタカー予約して…
(最後の数台、滑り込みセーフ!)
宿予約して…
(素敵なゲストハウスが意外とある!)
行く場所決めて…
(すごく移動距離あるけどもしかしてこの島大きい?)
青の洞窟に行けるカヤック体験なんてのもあるんだ、これも行こう…
(あれ、意外と時間足りない?)

調べるうちにどんどん行きたい場所が増え、佐渡の伝統文化の魅力や食の豊かさに驚かされながら2泊3日を過ごし、終わった頃にはもうすっかり佐渡の虜に。
最終日には島の人にどんな仕事があるのかを聞いていました。
これが溢れる魅力を隠すのが上手すぎてこわい島、佐渡との出会いです。

「水がきれいな海水浴場ランキング2021」でも
上位にランクインする海の綺麗さ!
修学旅行でもこの海の魅力を伝えてほしい…

3. とりあえず移住せんかっちゃ

思い立ったら即行動の性格。

新潟市に帰るやいなや仕事の当てもないのに「佐渡に行く」と周囲に言い回っていると、以前地域おこし協力隊という制度を利用し他県から移住してきたという人に出会い、翌月には佐渡市地域おこし協力隊に応募していました。叶えたいことはとりあえず口に出すのが大事だと思っています。ちなみにRipariaとの出会いもこのあたり。

地域おこし協力隊という働き方についてもいつか紹介したいと思いますが、まずはこの時点での私の佐渡島に対してのイメージを挙げるとすると、

① 仕事が無いので移住者は仕事を持ってくる(起業する)必要があるらしい
② 空き家が多いため家が安く借りられるらしい
③ 高齢者が多いため仕事がやり辛い、若者の色々な負担が大きいらしい
④ 佐渡の人は困っていないらしい
⑤ 米とか魚とか色々貰えるらしい

の5つになります。
19歳~23歳まで、東南アジアのマレーシアで学生生活を送った経験のある私は、とりあえず経験しないことには何も分からない!というのが信条だったので、あまり下調べはせずに移住しました。
人生2度目の転機。はたしてどうなる!?

4. 移住後に見えた佐渡の姿

結論から言うと、佐渡に来て本当に良かったです。

佐渡、大好き。

ただ前章の移住前のイメージは、住んでみないと分からなかった修正点があるので追記・修正したいと思います。
あくまでも私の主観ですのでその点ご留意を。

①仕事が無いので移住者は仕事を持ってくる(起業する)必要があるらしい

これは、半分正解で半分間違っていると思います。
たしかに都市部に比べると教職や看護師などの資格が必要になる職種を除く仕事の ‟公募” は少ないかもしれませんが、移住サポートセンターや島民間でのユニークな仕事の紹介はかなりあります。

パソコン1台あれば働けるような企業が参入することで若い移住者も増えつつあり、島には活気があるように感じます。

ただ、個人事業主も含む起業者もかなりいるのは事実です。
佐渡はビジネスにおいてもかなりブルーオーシャンかと。

佐渡ビジネスコンテスト の来年度応募も始まりました。

②空き家が多いため家が安く借りられるらしい

これも、半分正解で半分間違いです。

家問題には私もかなり苦労しましたが、たしかに破格で借りられる空き家はたくさんあります。
が!大抵の場合、人がすぐに住める状態の空き家は中々ありません

放置された家財の処理費、水回りの修繕、畳の張替え、商店街の中にある家だと駐車場料金も。
私もアパートに仮住まいをしながら良い物件を探していますが、こればっかりは縁としか…。
しばらく住んでみて信頼貯金が貯まると物件を紹介されるとも聞きます。
まあしなしな(佐渡弁でゆっくり、のんびり)やっていきましょう!

なんか細長い家
ツタだらけの家

③高齢者が多いため仕事がやり辛い、若者の色々な負担が大きいらしい

この部分は職種にも、出会う人にもよると思いますが、地域おこし協力隊としての仕事のメインがイベントの私にとってはかなり当てはまったものでした。

特に、オールドメディア以外を使ったイベント前の情報拡散の重要性にあまりピンとこない人が多いこと、人がたくさん来ていたような賑わいづくりがしたいという気持ちが先にきてしまい、ターゲットや目的の無いままイベントをしてしまう…など、百万人観光地として名を馳せていた佐渡を知る世代とのギャップのようなものは感じています。

このことが負担に思われる要因なのかも知れませんが、かなりやりごたえのある挑戦課題だと思っています。

④佐渡の人は困っていないらしい

とりあえず私は困っていません(笑)

生活においてはガソリンが高いのがネックですが、私の生活圏内では普通にコンビニもあるし、スーパーもあるし、ネットで買い物すれば早くて翌日には配達物も届きます。

遊ぶ場所は少ないと言われますが、春になれば山菜を採りに行ったり、夏になれば加茂湖でウェイクボード、秋は柿もぎのお手伝いをして…
心が豊かになるアクティビティが溢れているので、情報を自ら調べることができて能動的に動くことが得意な人にとってはとても刺激的な場所です。

ただこれは佐渡に限らず田舎あるあるですが、今は困っていない、大丈夫ということでも次世代では問題になりえることが放って置かれがちだなとは思います。

空き家問題や、事業継承者不足など、そういったことの芽潰しはしなければならないですね。

鬼太鼓、薪能など、京の都から流れ着いた素敵なお祭りや行事も魅力の一つ。こちらの「宵の舞」は相川の歴史あるお祭りです。
何もない、なんて、佐渡の人謙虚がすぎない?

⑤米とか魚とか色々貰えるらしい

米、魚、旬の野菜や果物…かなり頂きます。

でもこれって「やったー!田舎暮らしの特権!ありがとうございます!嬉しい!」で終わりではなく、そのコミュニティに入るための許しのようなものだと私は思っています。(深く考えすぎ?)
「自分は作っている米や野菜をあげるから、困った時は助けてね。」というようなお願いの先払いというか。

そもそも頂く関係になるまでの信頼づくりも必要になります。
私自身田舎育ちなので上記のことを意識してどうこうはあまりないのですが、こういうのが苦手な人にとっては苦痛かもしれません。田舎移住希望者に一番必要なものはきっとコミュニケーション能力…!

佐渡移住から半年が経った私のイロイロでしたが、みなさま佐渡に興味を持っていただけたでしょうか?弊社石川のような二拠点生活をする人、移住してフルリモートで都市部の仕事をする人など、働き方も多種多様になった現代!

佐渡移住について興味のある人はぜひご相談ください。