こんにちは、リペリア ディレクターの@べいです。
9月12日から16日までの5日間、新潟県が主催する課題解決型インターンシップ「TOGARU」が開催されました。我々株式会社Ripariaは、株式会社MOVEDとイベント全体のプロデュースに携わりました。
総勢約24名(学生は19名)が参加した今回の合宿の様子についてレポートします!
そもそも「TOGARU」とは?
約20人の学生が5人1チームに分かれ、企業から提示される課題に4泊5日で取り組む課題解決型インターン。
上越地域の4企業から課された課題を解決すべく、学生たちがTOGAりぬく5日間を過ごしました。5日間は上越地域の各市を移動し、各地にあるワーケーションの拠点でワークを実施します。
今回の合宿の3つのテーマ
(1)地方企業の課題に取り組む
地域企業ならではの課題が、上越地域の4企業から学生たちに提示されます。
学生たちは、初日に企業を直接訪問を実施しヒアリングタイムを設けたり、ZOOMでのヒアリングを行い、あとはひたすら脳をフル回転させ課題解決に取り組みました。
企業からの課題は、以下の4つです。
この4つの各テーマに、それぞれのチームでアプローチを検討することになります。
課題解決に取り組む前に、まずは各チームがそれぞれの企業についてや立地等の基本的な情報を調査しました。その上でそもそもの「課題の深堀り」に多くの時間を費やし、課題解決に取り組みました。
「なぜこれが課題となっているのか?」
「そもそも課題の前段に解決すべき要素があるのではないか?」
「逆にもっとシンプルに考え、解決策の実現性を高めた方が良いのではないか?」
「本当にTOGARUことができている策なのか?」
…というような様々なディスカッションが行われ、個々人が策を考えに考え抜きました。チームでその案をさらに昇華させ、課題に真正面から取り組む姿が印象的でした。
表面的な解決策では打開困難な課題に対して、5日間で案を提示するという非常にタフなスケジュールの中で、学生たちが課題解決を目指し全力投球しました。
(2)最大限のチームワークを発揮する
参加者の多くは首都圏在住の大学生19名。ほとんどの学生が新潟に縁もゆかりもない状態で、初対面のメンバーと地方企業の課題解決に取り組みました。
リアルで初めて会った状態から打ち解けることが難しいのはもちろんですが、そこから超短期間でアウトプットを出すために、お互いの強みやバックグラウンドを知る必要がありました。さらにはそれぞれの長所を活かし、最大限のアウトプットを出すという大変さを乗り越えることができたのではないかと思います。
お互いの考えや想いを伝えるべく激論を交わすチームや、逆に調和を重んじるが故に率直に考えを伝えられず探り合っているチームがいたり、様々でした。しかし、中間発表時のフィードバックをきっかけに、全チームが一致団結して個々のチカラを最大限に発揮し、最後には全チームが最高のチームワークを発揮していました。
(3)上越を楽しむ!
そして何よりも上越という地域を学生たちに楽しんでもらいました!もちろんワークに大部分の時間を使っていたため、隅からすみまで観光することは叶いませんでしたが、合間合間を縫って名所を周ったり、美味しいごはんを食べて英気を養うことで課題解決に全力で取り組めていたようです。
ワークの時間の間で散歩にでかけたり、お昼ごはんの時間に町のレストランで海鮮を食べたり、早朝から動きだして博物館を堪能している学生もいました。各ワーケーション施設の周りを探索して、自然に癒やされつつオンとオフをしっかりと切り替えてワークに取り組んでもらいました。
合宿の様子1(中間発表)
3日目には、中間発表を行いました。中間発表までの準備期間は2日間。企業ヒアリングを行なったり、オリエンテーションの時間もあったので、その時間を除けば実質半日程度のワーク時間の中で各チームが提案をまとめ、発表を行いました。
発表へのフィードバックは弊社代表の室田と、同じくTOGARUのプロデュースを担当する株式会社MOVED代表の渋谷雄大さんが行いました。学生たちのプランのさらなるブラッシュアップに必要なことや、提案内容のどこに詰める余地があるか、なにが考案段階の要素として抜け落ちているかを、学生たちにFBされていました。
中間発表後は学生たちが自主的に集まり、さらに白熱した議論を交わしていました。
合宿の様子2(最終発表)
最終発表では学生たちが一週間の成果を披露すべく、各チームが7分間で渾身のプレゼンを行いました!発表後は各企業の社長・担当者からコメントいただき、その後特別ゲストである3人の審査員から質問やフィードバックを受け、発表を締めました。
〈当日の審査員〉
〈各チームの提案内容〉
①直江津電子工業株式会社:若手採用にあたってどのようなPRを行えば良いか
→提案内容:働きたくなる製造業へ ー直江津電子工業㈱に若い力をー
「上越地方を日本のシリコンバレーとする」をコンセプトに、
◯学生向けの工作・科学コンテストの開催
◯若者が働きたくなる製造業のブランド化
◯優秀な学生確保に向けた奨学金制度の導入
◯転職者向けの移住補助金の策定
を盛り込む提案をしました。
②株式会社丸互:運営しているJM-DAWNおよびローカル5Gの活用促進について
→提案内容:お年寄りゲーマーの聖地 上越
上越妙高駅そばにあるローカル5G施設「JM−DAWN」を活用し、世界シニアe-sport大会を開催。世界大会開催にむけ、まずは上越をお年寄りプロゲーマーの町とするために上越でプロチームを発足させ、そこから段階的に世界大会開催までの導線を準備するという提案内容でした。
③千代の光酒造株式会社:アッサンブラジュ(ブレンド)を日本酒に用いて、個人の思いや好みなどに応じた商品の開発と事業展開
→提案内容:昔ながらの酒造と挑むシン・妙高
「酒く泊」という名前で、アッサンブラージュを楽しめる宿泊プランを提案。妙高への関係人口の増加とアッサンブラージュの認知度を高め、ひいては千代の光酒造の認知を広める、というものでした。
また、提案とは全くの別件で千代の光のラインナップの一つのラベルデザインを学生が行うという副次的なコラボも生まれました。参加者のある学生が切り絵を得意としていたことから、「こんなデザインどうでしょう?」と社長に直接プレゼンをしていました。
④株式会社笠原建設:人手不足の状態です。この状況を打破し、地方都市の建設業に光を当ててもらいたいと考え今回インターンシップキャンプに参加しました。建設業の仕事や現状を知ってより良いアイデアをお願いします。
→提案内容:「建育」による人手不足の解消
人手不足の解決のため、ターゲットとなる人材へ笠原建設に①興味を持たせる②逃さないというもので、具体的には、
◯小中学生向けのレゴで建設体験イベントを実施し、建設業のイメージアップ
◯社内教育のフォロー教材「笠原塾*」を活用し、高卒・大卒へのPRと中途採用人材の獲得を目指す
という2本立てでの提案を行いました。
※笠原塾:資格獲得や実務での必須となる情報が動画で網羅的に学べるコンテンツ
最後に
各チームのランキングは、下記の通りでした!
1位:株式会社丸互『お年寄りゲーマーの聖地 上越』
2位:株式会社笠原建設『「建育」による人手不足の解消』
3位:直江津電子工業株式会社『働きたくなる製造業へ -直江津電子工業㈱に若い力を-』
4位:千代の光酒造株式会社『昔ながらの酒造と挑むシン・妙高』
1位と2位はまさかの1点差という超僅差の接戦でした。5日間の成果を最大限出し切り、各チーム珠玉の発表を行いました。
学生たちは初日に出会った時とは比べ物にならないほど成長していて、隣で見ている自分が一番元気をもらいました。学生の熱量、やる気、発想力に改めて驚かされ、こちらが逆に勉強させてもらっていた一週間でした。 最終発表時には彼らの成長に本当に感動して、司会を行っていた僕も思わず涙してしまいました、、、笑
この合宿の参加者から、世界を変えるプロダクト、サービスが生まれるかもしれませんね。実際にアプリを作っているメンバーがいたり、なにかしらの形で新潟に戻ってきますと言ってくれるメンバーがいたので、今後は彼ら個人のTOGARUに注目です。
最終発表の模様はアーカイブにあるので、興味がある人はぜひご覧ください!
それではまた次回のりぺりある で!